エクレアの起源と名前の由来

エクレアというお菓子がありますが、これはシュークリームのバリエーションの中の一つとなり、長細く焼き上げたシュー生地に生クリームやカスタードクリームを挟んで、生地の上からチョコレートをかけたものです。

このエクレアはフランス語のエクレールから来ていると言われており、意味はイナズマや雷といったものになります。

一見するとエクレアと雷とは似ても似つかないもののように思いますが、この名前の由来にはいくつかの説があります。

まず一つは焼いたときにシュー生地の表面に出来る割れ目が、イナズマに似ているから、そう名づけられたというものです。確かにシュー生地の亀裂は空に光るイナズマに似ているような気がします。

また他にもシュー生地にコーティングしたチョコレートがイナズマのように光って見えるからという説、またゆっくり食べているとチョコレートが溶けたり中からクリームが飛び出してきたりするため、イナズマのようなスピードで素早く食べないといけないという説などがあります。

さらに雷神が空を走り抜けていったときに落とした糞に似ているからというような説まであります。

そしてこのエクレアですが、十九世紀の初めにフランスで生まれたとされています。この時代フランスの菓子職人だったアントナン・カレームが、パーティー用のお菓子を作るよう依頼されたときにエクレアを初めて作ったと言われています。

こうして生み出されたエクレアですが、日本で最初に作られたのは明治維新以前だと言われています。横浜でフランス人が経営していた洋菓子店で作られ、その後不二家が商品化したことで、エクレアが日本中に広まったそうです。

そんなエクレアですが、最近ではチョコレートをコーティングしたものだけでなく、コーヒークリームやキャラメルクリームなどをコーティングしたものもあります。中に挟みこむクリームもイチゴや抹茶のクリームを使ったものなど、様々なエクレアが生み出されています。