バタークリームについて

現代の日本においてスイーツに使われるクリームは生クリームが主流となっていますが、かつて日本ではバターを使用した「バタークリーム」というクリームがスイーツ界の主役でした。

生クリームよりも濃厚な味わいで香り高いと言われるバタークリーム。

今回はバタークリームの特色についてご説明させていただきます。

■バタークリームの特色

バタークリームは口どけ、そして美味しさがバターに加える甘みと卵や水、ピューレなどバターに加える水分の量で変わってきます。

バタークリームは作り方の違いで色や形がそれぞれ違ってくる特徴を持ち、用途や目的に合わせた作り方で様々なバリエーションのバタークリームを作る事も可能です。

かつての日本の洋菓子店で使用されていたバタークリームはバターに対する糖分が60パーセントから70パーセントもあるとても甘みの強いバタークリームでしたが、現在の洋菓子店で使用されている日本のバタークリームは甘みを50パーセントの糖分量に抑えているお店がほとんどです。

昔は日本の洋菓子店ではバタークリームを全面に使用したバタークリームケーキが主流でしたが、現在の日本の洋菓子店でバタークリームを使用する場合には他の素材の味付けを加えてスイーツの脇役として使われる事が多くなり、プラリネ、カスタードクリーム、ホワイトチョコレートといった素材と混ぜ合わせてバタークリームを使う事が多くなっています。

■バタークリームの賞味期限について

バタークリームは生乳を使用した生クリームよりも日持ちがするのが特徴の一つで、卵を使用したバタークリームは常温で1週間程度、そしてシロップで甘みをつけたバタークリームの賞味期限は常温で約1ヶ月間となっています。

■バタークリームがマーガリンで代用されていた時代もあった

かつての日本ではバタークリームとしてマーガリンを代用したバタークリームが洋菓子店で使われていた時代がありました。

マーガリンがバターよりも安価だった為に起こった現象ですが、マーガリンはバターよりも風味の点では劣ると言われているものの、食べ口はバターよりも軽く、「バタークリームの味」として一定以上の世代の人が覚えている味は意外にもこのマーガリンを使った「バタークリームもどき」だったりします。